【2020/12/18版】プレミアム殿堂のカードって何があかんのか【光・水編】

 

デュエルマスターズにおける禁止カードである「プレミアム殿堂」。

そこに入っているカード達は何をやったのか、なぜダメなのかを簡単に見ていこう。

 

 【光文明】

まずは光文明。3枚のカードがプレミアム殿堂となっている。

《天雷王機ジョバンニⅩ世》

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天雷王機ジョバンニX世 光文明 (2)
クリーチャー:グレートメカオー/ナイト 1000
・ブロッカー
・このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
・自分のターンの終わりに、自分の墓地にあるコスト1の呪文を好きな枚数、自分の手札に戻す。 

2マナで低いパワーではあるがブロッカーであり種族に「ナイト」を持っている。

では、肝心の能力である「ターン終了時にコスト1の呪文を好きな枚数手札に戻す」という部分が何を起こすか。次のカードを見ていただきたい。

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ドリル・スコール 火文明 (1)
呪文
・カードを1枚、自分のマナゾーンから自分の墓地に置く。その後、相手はカードを1枚、自分自身のマナゾーンから選び、持ち主の墓地に置く。

クルトの気合釣り 光文明 (1)
呪文
・S・トリガー
・呪文を1枚、自分の墓地から山札の一番上に置く。

オリオティス・ジャッジ 光文明 (3)
呪文
・S・トリガー
・各プレイヤーは、自身のマナゾーンにあるカードの枚数以上のコストを持つクリーチャーをすべて、好きな順序で自身の山札の一番下に置く。

《ドリル・スコール》は1マナでお互いのマナを破壊する呪文。これを《天雷王機ジョバンニⅩ世》で使いまわすことによりロック状態に持ち込むことができる。

そのままではデッキ枚数の勝負になるがそこは《クルトの気合釣り》により回避が可能。

ここまでは《天雷王機ジョバンニⅩ世》の登場時期にも構築できていたのだが、《オリオティス・ジャッジ》のような踏み倒しメタカードにより序盤に革命チェンジ等で押し込まれることを止めることができるようになり、環境レベルにまで上がってきた。

このデッキの問題点は《天雷王機ジョバンニⅩ世》と《ドリル・スコール》が揃ってしまうと基本的に対処不能で、対戦相手にとっては毎ターンドローするだけとなってしまうところ。「ゲームができない」という点はデュエルマスターズにおいて開発側から最も嫌われる点である。

コスト1の呪文のデザイン領域を狭めてしまう点も相まって《天雷王機ジョバンニⅩ世》はプレミアム殿堂入りとなった。

このカードがプレミアム殿堂入りしてからまず登場したのが《スチーム・ハエタタキ》。露骨すぎる。

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スチーム・ハエタタキ 火文明 (1)
呪文
・相手のパワー4000以下のクリーチャーを1体破壊する。

 

《奇跡の精霊 ミルザム》

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奇跡の精霊ミルザム 光文明 (9)
クリーチャー:エンジェル・コマンド 11000
・ブロッカー
・ウルトラシールド・プラス−このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を上から5枚まで、裏向きのまま、自分のシールドいずれかひとつの下に置いてもよい。
・W・ブレイカー 

9マナの大型ブロッカークリーチャーで、登場時に「ウルトラシールド・プラス」によりシールド1枚を6枚のシールドに増やすことができる。

9マナも払えばこれぐらいは、と思われるかもしれないがこのクリーチャーは光のブロッカー。光のブロッカーといえば...?

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ヘブンズ・ゲート 光文明 (6)
呪文
・S・トリガー
・光の「ブロッカー」を持つ進化ではないクリーチャーを2体まで、自分の手札からバトルゾーンに出す。 

 そう、《ヘブンズ・ゲート》。

6マナで出すことができるのであれば話は変わる。シールドトリガーで発動できれば言わずもがなだ。そして《奇跡の精霊ミルザム》には最高の相棒が存在する。

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音感の精霊龍 エメラルーダ 光文明 (5)
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン 5500
・ブロッカー
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドを1つ、手札に加えてもよい。その後、自分の手札を1枚、裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置いてもよい。(こうして自分の手札に加えたシールド・カードの「S・トリガー」を使ってもよい) 

 《音感の精霊龍 エメラルーダ》。

《ヘブンズ・ゲート》により《奇跡の精霊ミルザム》と同時に盤面に登場し、「ウルトラシールド・プラス」で1枚のシールドの枚数を増やして自身の能力でそのシールドを手札に。そこからシールドトリガーを連打していくことでループへと持ち込む。

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フォース・アゲイン 水文明 (4)
呪文
・S・トリガー
・自分のクリーチャーを1体破壊する。その後、そのクリーチャーを自分の墓地からバトルゾーンに出す。 

転生スイッチ 水文明 (5)
呪文
・S・トリガー
・バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。その後、そのプレイヤーは、選ばれたクリーチャーよりコストが小さいクリーチャーを1体、自身の手札からバトルゾーンに出してもよい。

目的不明の作戦 水文明 (7)
呪文
・S・トリガー
・自分の墓地にあるコスト7以下の呪文を1枚、コストを支払わずに唱える。唱えた後、墓地に置くかわりに山札の一番下に置く。

《奇跡の精霊ミルザム》+《音感の精霊龍 エメラルーダ》から起動するシールドトリガーには

・「ウルトラシールド・プラス」と「シールド回収」の2つのcipを使いまわすことができる《フォース・アゲイン》

・ループ中にもループのフィニッシュにも使用する踏み倒しカード、《転生スイッチ》

・《ヘブンズ・ゲート》や《フォース・アゲイン》を使用しながらデッキに戻すことで再び「ウルトラシールド・プラス」での使いまわしを可能にする《目的不明の作戦》

等、1度始まれば途切れることなくフィニッシュすることができる。

《奇跡の精霊ミルザム》は一度殿堂入り(制限)になったもののそれでもループを行っていたので、ループに対して厳しいデュエルマスターズにおいて晴れて《奇跡の精霊ミルザム》本体をプレミアム殿堂入りさせることによって《奇跡の精霊ミルザム》を使用したループデッキは消滅した。

 

《ヘブンズ・フォース》

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ヘブンズ・フォース 光文明 (2)
呪文
・S・トリガー
・コストの合計が4以下になるように、好きな数の進化ではないクリーチャーを自分の手札からバトルゾーンに出す。 

 

詳細は過去記事を参照。

kei193514.hatenablog.com

 

2020年8月22日以降の環境の中心となっていたカード。この度殿堂入りを介しない一発プレミアム殿堂という処置となった。

1枚でも使えた場合、ミラーマッチにおいて引いた方が勝つという運ゲーが加速する点、1マナでサーチが可能な《ロジック・サークル》の存在があるからだろう。

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ロジック・サークル 光文明 (1)
呪文
・S・トリガー
・自分の山札を見る。その中から呪文を1枚選び、相手に見せてもよい。その後、山札をシャッフルし、その呪文を山札の一番上に置く 

 

【水文明】

続いては水文明。MTGの例に漏れず9枚のカードがプレミアム殿堂だ。

《アクア・メルゲ》

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アクア・メルゲ 水文明 (2)
クリーチャー:リキッド・ピープル 1000
・自分のターン中、自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の手札を1枚捨ててもよい。そうしたら、カードを1枚引く。 

 他のクリーチャーが場に出るたびに手札交換を行うことができる2マナクリーチャー。

一見地味に見えるがもちろんそんなことは無く、環境においても爪痕を残すこととなる。

最初に頭角を現したのが【メルゲループ】。

《盗掘人形モールス》と《疾風怒闘 キューブリック》の2枚を使うことで無限ドローを行うことができる。

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盗掘人形モールス 闇文明 (5)
クリーチャー:デスパペット 2000
・G・ゼロ−自分の墓地にクリーチャーが6体以上あれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
・このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、クリーチャーを1体、自分の墓地から自分の手札に戻してもよい。 

疾封怒闘 キューブリック 水/火文明 (7)
クリーチャー:アウトレイジ 6000
・自分のマナゾーンに火のカードが3枚以上あれば、このクリーチャーは「スピードアタッカー」を得る。
・W・ブレイカ
・このクリーチャーがどこからでも自分の墓地に置かれた時、自分のマナゾーンに水のカードが3枚以上あれば、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。

 最終的に過剰な打点を作り上げることによってそのままフィニッシュに持っていける【メルゲループ】は環境で暴れ回り、最終的にこれら3枚は殿堂入りとなっている。

その後、時は流れて2019年。《アクア・メルゲ》は新たな相棒を手に入れて再び環境に現れた。【メルゲドッカンデイヤー】である。

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生命と大地と轟破の決断 自然文明 (5)
呪文
・この呪文を自分のマナゾーンから唱えてもよい。そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。
・次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
►自分の山札の上から1枚目を、タップしてマナゾーンに置く。
►コスト5以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出す。
►このターン、自分のクリーチャー1体はパワー+3000され、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる。 

MEGATOON・ドッカンデイヤー 火文明 (5)
クリーチャー:ビートジョッキー/ワンダフォース 5000
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札をすべて捨てる。
・自分の手札を1枚捨てた時、GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)

ラ・ズーネヨマ・パンツァー 自然文明 (4)
クリーチャー:グランセクト 12000
・ガードマン(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先を、自分の他のクリーチャーからこのクリーチャーに変更してもよい)
・このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
・カードが自分のシールドゾーンを離れた時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
逆転のオーロラ 自然文明 (5)
呪文
・自分のシールドを好きな数、マナゾーンに置く。

手札消費無しでコスト5以下のクリーチャーを2体5マナで踏み倒すことができる《生命と大地と轟破の決断》を使い《アクア・メルゲ》と《MEGATOON・ドッカンデイヤー》を場に。《MEGATOON・ドッカンデイヤー》の登場に《アクア・メルゲ》が反応することで手札を捨てて1枚ドロー、手札を捨てたことで《MEGATOON・ドッカンデイヤー》が誘発する。これによりGR召喚を行い、そのGRクリーチャーによって《アクア・メルゲ》が誘発し手札を捨てて《MEGATOON・ドッカンデイヤー》が誘発...このようにして無限にGR召喚を行うことができるようになり、フィニッシュまで持ち込むことができる。

《ラ・ズーネヨマ・パンツァー/逆転のオーロラ》の呪文面、《逆転のオーロラ》によりシールドにあるコンボパーツをマナに送り込むことで盾落ちを回避するだけでなく多色カードを採用しないことで確定でアンタップインの5マナを用意することができるようになるのでコンボの安定化・高速化も可能としている。

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早撃人形マグナム 火文明 (4)
クリーチャー:デスパペット/エイリアン 3000
・スピードアタッカー
・いずれかのプレイヤーが、マナゾーンのカードをタップせずにクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのクリーチャーを破壊する。 

ツタンメカーネン 無色[ジョーカーズ] (3)
GRクリーチャー:ジョーカーズ/ワンダフォース 2000
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、各プレイヤーはカードを1枚引く。
(ゲーム開始時、GRクリーチャーは山札に含めず、自分の超GRに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、超GRの一番下に戻す。)

永遠の少女 ワカメチャ 水文明 (1)
クリーチャー:ムートピア 1000
・ブロッカー
・このクリーチャーは攻撃できない。
・このクリーチャーがどこからでも自分の墓地に置かれた時、自分の墓地にあるカードをすべてシャッフルし、山札の一番下に置く。

 最終的に《早撃人形マグナム》によりGR召喚されたクリーチャーが(コストは支払った扱いだがマナのカードをタップしていないので)破壊されるようになり、GRクリーチャーのcipが無限にストックできるようになる。《ツタンメカーネン》の能力と《アクア・メルゲ》の能力を無限にストックし、お互いにドローを繰り返し途中で《永遠の少女 ワカメチャ》を《アクア・メルゲ》の能力で捨てる。これにより自分は山札を回復させながら相手のデッキを0にすることができる。

その能力から様々なカードとのコンボが考えられるにも関わらず非常に軽い《アクア・メルゲ》。今後出るカードとの相互作用でも異常な挙動を起こしていまう可能性もあるためプレミアム殿堂となった。妥当。

 

《転生プログラム》

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転生プログラム 水文明 (3)
呪文
・S・トリガー
・クリーチャーを1体選び、破壊する。そうした場合、そのクリーチャーの持ち主は、自身の山札の上から進化ではないクリーチャーが出るまでカードをすべてのプレイヤーに見せる。そのプレイヤーは、出たクリーチャーをバトルゾーンに出し、表向きにしたそれ以外のカードを持ち主の墓地に置く。

凶悪踏み倒し呪文。

自身のクリーチャー1体をデッキの上からめくっていき別のクリーチャーに「変身」させるカード。

登場時は山札操作クリーチャーとの組み合わせにより基本的に対処が難しい《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を最速4ターン目に踏み倒すことで活躍した。しかし、このカードが真価を発揮し始めたのは6年後の「覚醒編」。「サイキック・クリーチャー」の登場により、デッキ内に《転生プログラム》の種を投入する必要がなくなり、山札操作無しでも確実に大型クリーチャーを踏み倒すことができるようになった。

その後、《転生プログラム》は殿堂入りしたが軽量超次元呪文によって呼び出されたサイキッククリーチャーに《転生プログラム》を打ち込むという動き自体は非常に強力であり、大型クリーチャーが登場するたびにそのギミックを取り入れられるか考えられた。

そこで登場したのが《龍素記号Sr スペルサイクリカ》である。

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 龍素記号Sr スペルサイクリカ 水文明 (7)
クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン 6000
・W・ブレイカ
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト7以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の手札に加える。
・このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。

《転生プログラム》によって捲れたクリーチャー以外のカードは全て墓地に置かれる。つまり《龍素記号Sr スペルサイクリカ》によって唱えることのできる呪文はよりどりみどりというわけだ。

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ロスト・ソウル 闇文明 (7)
呪文
・相手は自身の手札をすべて捨てる。 

超次元ガード・ホール 光/闇文明 (7)
呪文
・進化ではないクリーチャーを1体選んで裏向きにし、新しいシールドとして持ち主のシールドゾーンに加える。
・闇または光の、コスト10以下の、コマンド・サイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。

英知と追撃の宝剣 水/闇文明 (7)
呪文
・相手のクリーチャーを2体選ぶ。相手はその中から1体選んで自身の手札に加え、もう1体を破壊する。その後、自分は相手のマナゾーンからカードを2枚選ぶ。相手はその中から1枚選んで自身の手札に戻し、もう1枚を墓地に置く。

最速4ターン目にこれらの呪文を唱えることができればもはやゲームにならないだろう。

《転生プログラム》と《龍素記号Sr スペルサイクリカ》の組み合わせは今後登場するコスト7以下の呪文のデザインに対して強烈な縛りとなってしまう点から《転生プログラム》はプレミアム殿堂入りした。

なお、殿堂入り・プレミアム殿堂入りカードの縛りが無い「殿堂ゼロデュエル」においては《転生プログラム》と《龍素記号Sr スペルサイクリカ》、そして《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》の存在により環境トップのデッキ、【転生サイクリカ】が誕生している。GR召喚と《転生プログラム》の相性の良さから二度と戻ってくることは無いだろう。

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♪銀河の裁きに勝てるもの無し 光文明 (3)
呪文
・GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)
・コスト3以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。 

 

《緊急プレミアム殿堂》

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緊急プレミアム殿堂 水文明  (3)
呪文
・カードの名前を1つ選んで言う。次の自分のターンのはじめまで、誰もその名前のクリーチャーをバトルゾーンに出せず、その名前の呪文を唱えることができず、その名前のクリーチャーは無視される。

たった3マナでどんなカードでも止めることができる凶悪な呪文。

フィニッシュの際に致命的なシールドトリガーを止める、次のターンに相手にされると嫌な動きをとりあえず封じる等、殿堂入りしている凶悪カード《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》に並ぶ、もしくは超える可能性も持っているカード。

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機術士ディール 水文明 (6)
クリーチャー:マジック・コマンド 6000
・W・ブレイカ
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、数字を1つ選ぶ。その数字と同じコストを持つ相手のクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。
「本日のラッキーナンバー!」 水文明 (3)
呪文
・数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、相手はその数字と同じコストを持つクリーチャーと呪文を召喚したり唱えたりできない。 

 《「本日のラッキーナンバー!」》は2018年に登場、《緊急プレミアム殿堂》は2020年に登場したカード。

なぜ反省を活かしていないのかと思われるかもしれないが、《緊急プレミアム殿堂》が登場したエキスパンションは「謎のブラックボックスパック」。これは一種のジョークエキスパンションのようなものであり、《緊急プレミアム殿堂》は発売1週間前にプレミアム殿堂入り指定を受けたカードだ。名前の通り、緊急でプレミアム殿堂入りしたカードとなっており開発の遊び心のカードともいえるだろう。

なお、殿堂ゼロデュエルでは無限ループによりこのカードを使いまわすことでデュエルマスターズにおける全てのカードを宣言することで返しのターンを安全に過ごし、その次のターンで再び無限ループによりシールドトリガーなどの受けを封殺して倒すことが可能。《「本日のラッキーナンバー!」》ではクリーチャー面があることで不都合が発生することもあるので、非常に重要なカードとなっている。

 

《ヒラメキ・プログラム》

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ヒラメキ・プログラム 水文明 (3)
呪文
・自分のサイキックではないクリーチャーを1体破壊する。その後、自分の山札の上から、その破壊されたクリーチャーよりコストが1多いクリーチャーが出るまで、カードをすべてのプレイヤーに見せる。そのクリーチャーをバトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。

《転生プログラム》の調整版カードとして登場した新たな「プログラム」呪文。

...というのは大嘘で、《転生プログラム》とは全く異なる使われ方をする凶悪呪文。

《転生プログラム》のようにサイキッククリーチャーを破壊して踏み倒すということはできなくなっているが、デッキ構築段階でコストを意識しておけば確定で踏み倒すクリーチャーを選ぶことができる。

最初の目立った活躍は【ヒラメキスネーク】。

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予言者ローラン 光文明 (7)
クリーチャー:ライトブリンガー 2000+
・このクリーチャーを召喚するコストは、自分のシールド1枚につき1少なくなる。ただし、コストは0以下にならない。
・自分のシールドが2枚以下の時、このクリーチャーのパワーは+4000され、「ブロッカー」を得る。

偽りの名 スネーク 水/闇/自然文明 (8)
クリーチャー:アンノウン 11000
・このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、カードを1枚引き、その後、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
・このクリーチャーが攻撃する時、自分の墓地のカードを裏向きにしてシャッフルし、山札の一番下に置く。
・W・ブレイカ

デビル・ドレーン 闇文明 (3)
呪文
・自分のシールドを好きな数、自分の手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。

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魔光騎聖ブラッディ・シャドウ 光/闇文明 (2)
クリーチャー:イニシエート/ゴースト/ナイト 4500
・ブロッカー
・G・ゼロ−このターンに呪文を唱えていれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
・このクリーチャーは攻撃できない。
・このクリーチャーはバトルに勝っても、バトルの後、破壊される。

光姫聖霊ガブリエラ 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/メカ・デル・ソル 7000
・G・ゼロ−自分のシールドが1枚もなく、バトルゾーンに自分の《光姫聖霊ガブリエラ》が1体もなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
・W・ブレイカ
・相手のクリーチャーの攻撃によって、相手がゲームに勝つ時、かわりにこのクリーチャーを破壊してもよい。そうした場合、相手はゲームに勝たず、このターン中クリーチャーは攻撃できず、自分の次のターンの終わりに自分はゲームに負ける。

巡霊者ウェビウス 光文明 (2)
クリーチャー:コスモ・ウォーカー 1000
・ブロッカー
・G・ゼロ−バトルゾーンにエンジェル・コマンドが1体でもあれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
・このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。

《予言者ローラン》は2マナで場に出すことが可能な7マナクリーチャー。次のターンに3マナで《ヒラメキ・プログラム》を撃ち込めば8マナクリーチャー、《偽りの名 スネーク》に「閃く」ことができる。

《偽りの名 スネーク》が出た後は「G・ゼロ」持ちのクリーチャーを連打していくことで手札を回転させながらマナを増やしていく。そのターン中に回しきることは難しいが、次のターンに《デビル・ドレーン》で一気に手札を増やしながら呪文を使用したことで《魔光騎聖ブラッディ・シャドウ》の、シールドを0にすることで《光姫聖霊ガブリエラ》のG・ゼロ条件を満たすことで手札を回していき最終的に《ダイヤモンド・ソード》でフィニッシュするデッキだ。

3ターン目《デビル・ドレーン》から《光姫聖霊ガブリエラ》を出しておけば、こちらも7マナなので《ヒラメキ・プログラム》に繋げることができる。

このデッキへの対処の難しさ、コンボパーツの少なさと速さも相まって非常に強力なデッキとしてトップメタになったが、《予言者ローラン》と《デビル・ドレーン》が殿堂入りしたことで大幅な弱体化を受けた。その後、《ヒラメキ・プログラム》本体も最終的に殿堂入りしたことでこのデッキタイプは強みを失いほぼ消滅した。

だが、《ヒラメキ・プログラム》はこの時点ではまだプレミアム殿堂入りはしていない。

 

その後、5年という長き歳月を経て環境を荒らし尽くすデッキが登場した。

【ヒラメキ・ウォズレック】である。

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ラクル1 ドレミ24 光/水文明 (5)
クリーチャー:エンジェル・ドラゴン/革命軍/ドレミ団 4000
・革命チェンジ:光または水のクリーチャー
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、光または水のコスト3以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。

サイバー・K・ウォズレック 水文明 (6)
クリーチャー:サイバー・コマンド 6000
・W・ブレイカ
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト3以下の呪文を合計2枚まで、両プレイヤーの墓地から選ぶ。それらをコストを支払わずに唱え、その後、持ち主の山札の一番下に置く。
ウォズレックの審問 闇文明 (2)
呪文
・相手の手札を見て、コスト3以下のカードを1枚選び、捨てさせる。

龍素記号Og アマテ・ラジアル 水文明 (7)
クリーチャー:クリスタル・コマンド・ドラゴン 6000
・このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札を見て、その中から、コスト4以下の水の呪文を1枚選び、山札をシャッフルしてからその呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
・W・ブレイカ

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クイーン・アマテラス 水文明 (8)
クリーチャー:ナイト/サムライ/オリジン 7000
・W・ブレイカ
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札を見る。その中からコスト6以下の、クリーチャーではないカードを1枚選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。山札をシャッフルし、その後、そのカードを手札からコストを支払わずに使う。

Dの地獄 ハリデルベルグ 闇文明 (5)
D2フィールド
・自分のクリーチャーが破壊された時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。そのターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)
・Dスイッチ:自分のターンの終わりに、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、そのターン中に破壊された自分のクリーチャーをすべて、墓地からバトルゾーンに戻してもよい。

超竜バジュラズテラ 火文明 (9)
進化クリーチャー:アーマード・ドラゴン 12000
・進化−自分のドラゴン1体の上に置く。
・このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、各プレイヤーはドラゴンではないカードをすべて、自身のマナゾーンから墓地に置く。
・T・ブレイカ

このデッキは《ミラクル1 ドレミ24》を革命チェンジで場に出すところからスタートする。その能力で《ヒラメキ・プログラム》を使用することでコスト6のクリーチャー、《サイバー・K・ウォズレック》が場に。《サイバー・K・ウォズレック》の能力で墓地の《ヒラメキ・プログラム》をデッキの下に戻しながら使用して次はコスト7の《龍素記号Og アマテ・ラジアル》。《龍素記号Og アマテ・ラジアル》の能力で先程デッキの下に戻っていった《ヒラメキ・プログラム》を使用することでコスト8のクリーチャー、《クイーン・アマテラス》をバトルゾーンに出すことができる。ここで《Dの地獄 ハリデルベルグ》を場に出すことで一旦処理は終了。

ターン終了時に《Dの地獄 ハリデルベルグ》の「D・スイッチ」を使用することでこのターン《ヒラメキ・プログラム》によって破壊された《ミラクル1 ドレミ24》、《サイバー・K・ウォズレック》、《龍素記号Og アマテ・ラジアル》の3体が墓地からバトルゾーンに戻ってくる。《サイバー・K・ウォズレック》の能力で《ヒラメキ・プログラム》を《クイーン・アマテラス》に撃てばコスト9のクリーチャー、《超竜バジュラズテラ》を(《ミラクル1 ドレミ24》を進化元として)バトルゾーンに出すことができる。これでお互いのマナゾーンは(基本的に)破壊されることになるだろう。

まだ《龍素記号Og アマテ・ラジアル》の能力が残っているので、デッキに入っているのであれば《ヒラメキ・プログラム》を《超竜バジュラズテラ》に使用することでコスト10のクリーチャーを出すこともできるし、他のカードから展開も可能だ。

《ヒラメキ・プログラム》が殿堂入りしているので成功率は低いと思われるかもしれないが、コスト2の光か水のクリーチャーが場にいれば革命チェンジによって《ミラクル1 ドレミ24》はノーコストで盤面に出すことができる。つまり、3マナはフリーということだ。都合のいいことに、光の3マナには呪文をサーチすることができる呪文が存在するので、《ヒラメキ・プログラム》(とコンボパーツの必要枚数)がシールドに無ければコンボに入ることができる。

【ヒラメキスネーク】と同じく、高い安定性と速さを持った【ヒラメキウォズレック】は環境で暴れ回り、最終的に《ヒラメキ・プログラム》のプレミアム殿堂入りによって環境から消滅した。(余談だが、この頃には踏み倒しメタのクリーチャーも数多く存在し、対策自体は【ヒラメキスネーク】の頃より比較的簡単になっていたのだが、「GR召喚」のギミック全盛期であったため、優秀な踏み倒しメタクリーチャーの採用率が低くなっており、そのせいで【ヒラメキウォズレック】が暴れたという背景もある。)

 

《アクア・パトロール

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アクア・パトロール 水文明 (4)
クリーチャー:リキッド・ピープル 2000
・このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、プレイヤーをひとり選ぶ。そのプレイヤーは自分自身のシールドの枚数を数え、それを山札に入れてシャッフルし、その後、山札の上から同じ枚数のカードを裏向きのまま自分自身のシールドゾーンに置く。

登場時に自分か相手のシールドを一気に入れ替えることができるカード。プレミアム殿堂入りカードの中では一見地味に見えるが...

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海王龍聖ラスト・アヴァタール 光/水文明 (7)
クリーチャー:アポロニア・ドラゴン/ポセイディア・ドラゴン 7000
・シールドゾーンにカードが加えられた時、そのプレイヤーは自分自身のシールドの中から1枚選び、墓地に置く。
・W・ブレイカ
・自分の最後のシールドがブレイクされる時、カードを1枚引いてから、そのシールドをブレイクする。そのターン、クリーチャーは自分を攻撃できない。 

《海王龍聖ラスト・アヴァタール》の登場によって評価は一転。2枚コンボで対戦相手のシールドを全て焼却することができるという当時にしては凶悪なコンボ、【ラストパトロール】が登場した。

開発の意図していない挙動ということで《アクア・パトロール》は即座にプレミアム殿堂入りし、環境から消滅した。

後に《金術のカルマ カレイコ》、《デュエマの鬼!キクチ師範代》といったカードも登場したことで殿堂ゼロ環境でも【キクチパトロール】というデッキが生まれており、現代デュエルマスターズでも許されるのか怪しいカードとなっている。

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禁術のカルマ カレイコ 闇文明 (3)
クリーチャー:オラクル 3000
・いずれかのプレイヤーの山札から、手札以外のゾーンにカードが置かれる時、そのプレイヤーはかわりにそのカードを自身の山札に加えてシャッフルする。 

デュエマの鬼!キクチ師範代 闇文明 (3)
クリーチャー:ヒューマノイド 3000
・いずれかのプレイヤーの山札から、手札以外のゾーンにカードが置かれる時、かわりにそのプレイヤーはそのカードを山札に加えてシャッフルする。

 

《アクアン》

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アクアン 水文明 (4)
クリーチャー:サイバーロード 2000
・このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から5枚を表向きにしてもよい。その中から光と闇のカードをすべて自分の手札に加え、残りを自分の墓地に置く。

4マナで最大5枚ドローという異常な枚数のカードを引くことができるクリーチャー。

(比較対象にするにはあまりにも乱暴ではあるが、)水文明のバニラクリーチャーでは《シザー・アイ》が4マナでパワー3000、《プロメフィウスα》が3マナでパワー2000という点を考えるとアクアンの能力は1マナ、もしくはパワー1000相当ということになる。なんで?

登場したころは《アストラル・リーフ》、《サイバー・ブレイン》が存在したため目立った活躍はできずにいたが、《光器ペトローバ》や《凶星皇ダーク・ヒドラ》のような光と闇の強力カードも増えてきたことで環境で見られるようになってきた。

その後、《アストラル・リーフ》が殿堂入りし、第10弾「聖拳編」で多色カードが登場したことで運用がしやすくなったことで瞬く間に環境トップへ。最強のドローソースとして暴れ回り、こちらも殿堂入りした。

殿堂入り後も今度は《インフェルノ・ゲート》という闇のリアニメイト呪文が登場。《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を墓地に送りながらリアニメイト呪文を回収することができるという謎の噛み合いを見せて使用された。

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インフェルノ・ゲート 闇文明 (5)
呪文
・進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。

ボルメテウス・サファイア・ドラゴン 火文明 (10)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 11000+
・スピードアタッカー
パワーアタッカー+3000
・T・ブレイカ
・このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを自身の手札に加えるかわりに墓地に置く。

だが、《アクアン》殿堂入りは《アクアン》を引いたもん勝ちというゲームになり、かえってゲーム性をわるくしてしまったという話もある。こうして《アクアン》は《サイバー・ブレイン》と同じタイミングで無事プレミアム殿堂入りを果たした。

現代デュエルマスターズにおいても呪文版アクアンともいえる《コアクアンのおつかい》がたまに使用されている点も考えると5枚ドローの可能性があるこのカードは危険なため、解禁されることはなさそうだ。

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コアクアンのおつかい 水文明 (3)
呪文
・自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中から光と闇のカードをすべて自分の手札に加え、それ以外のカードを墓地に置く。 

殿堂ゼロ環境では《ヘブンズ・フォース》からこのカードを出し、《デュエマの鬼!キクチ師範代》等を回収している。プレミアム殿堂のオンパレードかよ。

 

《サイバー・ブレイン》

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サイバー・ブレイン 水文明 (4)
呪文
・S・トリガー
・カードを3枚まで引く。

1弾で登場した強力ドロー呪文。

当時としては非常に強力なドロー強化で、一度殿堂入りしてからも《アクアン》と同じく引いたもん勝ちの運ゲーになるということで最終的にプレミアム殿堂入りした。

4マナで3枚ドローは現代デュエルマスターズではシールドトリガーが付いていない《王立アカデミー・ホウエイル》がほとんど使われていないことから特に問題ないように思える。(《サイバー・ブレイン》が強かったのは相手の安易な1点でシールドトリガーとして使用することができればノーコスト3ドローで一気に相手を突き放すことができたからであり、現代では貯めてワンショットキルを狙うか1点を入れにくるデッキであれば3ドローしても間に合わないという点がある。)

というか《天啓 CX-20》が悪い。

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王立アカデミー・ホウエイル 水文明 (4)
呪文
・カードを3枚引く。

天啓 CX-20 水文明 (4)
GRクリーチャー:トリックス/デリートロン 2000|
・マナドライブ6(水):このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンのカードが6枚以上で水文明があれば、カードを3枚引いてもよい。
(ゲーム開始時、GRクリーチャーは山札には含めず、自分の超GRに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、超GRの一番下に戻す)

 

《蒼狼の始祖アマテラス》

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蒼狼の始祖アマテラス 水文明 (6)
クリーチャー:ナイト/サムライ/オリジン 5000
・このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、次のうちいずれかひとつを選んでもよい。
►自分の山札を見る。その中からコストが4以下の呪文を1枚選び、山札をシャッフルしてからその呪文をコストを支払わずに唱える。
►自分の山札を見る。その中からコストが4以下のクロスギアを1枚選び、山札をシャッフルしてからそのクロスギアをコストを支払わずにジェネレートする。

超絶万能カード。このカードの能力は簡単に書いただけでも、

・バトルゾーンに出た時、相手は2枚の手札を捨てる。(《魔弾バレット・バイス》)

・バトルゾーンに出た時、3枚ドローする。(《サイバー・ブレイン》)

・バトルゾーンに出た時、相手のマナを1つ破壊する。(《マナ・クライシス》)

・バトルゾーンに出た時、自分か相手のクリーチャーを1体シールドに送る。(《魂と記憶の盾》)

等、強力な効果をその場に応じて選ぶことができる。まさに汎用性の塊。

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魔弾バレット・バイス 闇文明 (4)
呪文:ナイト
・KM−相手は自身の手札を1枚選び、捨てる。
・ナイト・マジック

マナ・クライシス 自然文明 (4)
呪文
・S・トリガー
・相手のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。

魂と記憶の盾 光/水文明 (3)
呪文
・進化ではないクリーチャーを1体選び、裏向きにして、新しいシールドとして持ち主のシールドゾーンに置く。

だがこのカードの真価はここでは収まらない。それを説明するためには後述の《エンペラー・キリコ》の欄で同時に説明する。

今後出るコスト4以下の呪文デザインの妨げになるという点や、他の殿堂入りカードもこのカードを駆使すれば難なくサーチ等ができるという点からプレミアム殿堂入りした。

ちなみに、殿堂ゼロ環境では同じくプレミアム殿堂カード、《母なる大地》と《龍素記号Sr スペルサイクリカ》との組み合わせ【大地サイクリカ】で環境デッキの1つとなっている。

 

《エンペラー・キリコ》

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エンペラー・キリコ 水文明 (8)
進化クリーチャー:サイバーロード/オリジン 13000
・進化−自分の「サイバー」と種族にあるクリーチャーまたはオリジン1体の上に置く。
・このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分の他のクリーチャーをすべて、好きな順序で自分の山札の一番下に置く。その後、山札の上から、進化ではないクリーチャーが3体出るまでカードを表向きにする。その3体をバトルゾーンに出し、山札をシャッフルする。
・T・ブレイカ

神化編環境を完全に破壊し、メタの中心に居座り続けたオーバースペックカード。

「出せば、勝てる。」と言われるほどの圧倒的カードパワーは《エンペラー・キリコ》よりも遅いデッキを完全に駆逐し、《エンペラー・キリコ》をメタるか《エンペラー・キリコ》が出る前に倒すかという環境になった。

その肝心な能力は自分の他のクリーチャーをデッキ内の別のクリーチャー3体に「変身」させるというもの。まあ他にクリーチャーがいなくても問題は無いのだが。

《蒼狼の始祖アマテラス》はオリジン種族を持っているので《エンペラー・キリコ》の進化元になることもできるし、《エンペラー・キリコ》から踏み倒されればその能力でさらなる展開に繋げることができる。何を使うかと言えば...《母なる聖域》だ。

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母なる星域 自然文明 (3)
呪文
・自分の進化ではないクリーチャーを1体、マナゾーンに置く。そうしたら、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下のコストを持つ進化クリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出す。 

《エンペラー・キリコ》から場に出た《蒼狼の始祖アマテラス》をマナに送りマナゾーンから新たな《エンペラー・キリコ》を場に出すことで再び能力を使用することができる。この時、他の2体の中に2体目の《蒼狼の始祖アマテラス》や《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》がいれば新たに横に盤面を伸ばすことができる。

最終的には《光神龍 スペル・デル・フィン》と《聖鎧亜キング・アルカディアス》を場に揃えて相手を圧殺するのが【エンペラー・キリコ】の勝ち筋だ。

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不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド 9000
・シールド・フォース
・SF−このクリーチャーは「ブロッカー」を得る。
・SF−このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、離れるかわりにとどまる。
・W・ブレイカ

神龍スペル・デル・フィン 光文明 (9)
クリーチャー:アポロニア・ドラゴン 6000+
・W・ブレイカ
・相手は、手札を表向きにしてプレイする。
・相手の手札にある呪文1枚につき,このクリーチャーのパワーを+2000する。
・相手は、呪文を唱えることができない。

聖鎧亜キング・アルカディアス 光/闇文明 (7)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド/ロスト・クルセイダー 9000
・進化−自分の多色クリーチャー1体の上に置く。
・W・ブレイカ
・相手は、多色以外のクリーチャーがバトルゾーンに出る時、かわりに墓地に置かれる。

《蒼狼の始祖アマテラス》と《エンペラー・キリコ》の殿堂入りと《聖鎧亜キング・アルカディアス》のプレミアム殿堂入りによりデッキパワーが格段に落ちてしまい、環境落ちしてしまう結果となった。

しかしその後、《サイバー・N・ワールド》、《ボルバルザーク・エクス》、《永遠のリュウセイ・カイザー》という強力な相棒を手に入れたことで再び環境へと舞い戻ることとなる。

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サイバー・N・ワールド 水文明 (6)
クリーチャー:サイバー・コマンド 6000
・W・ブレイカ
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、各プレイヤーは自身の手札と墓地のカードをすべて山札に加えてシャッフルする。その後、それぞれ5枚カードを引く。

ボルバルザーク・エクス 火/自然文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン/ハンター 6000
・スピードアタッカー
・W・ブレイカ
・このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンにあるカードをすべてアンタップする。

永遠のリュウセイ・カイザー 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 8000
・W・ブレイカ
・自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
・相手のクリーチャーは、バトルゾーンにタップして出る。
・相手の呪文の効果またはクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。

「Nエクス」のギミックを手に入れた【エンペラー・キリコ】は《エンペラー・キリコ》無しでも十分戦えるデッキとなっており、殿堂入りの影響を大きく受けずに済んでいるという見方もできる。(当時は【Nエクス】のギミック自体が強く、《エンペラー・キリコ》まで採用する必要が無いという話でもあるが。)

最終的にはここで《エンペラー・キリコ》本体もプレミアム殿堂入りするのだが、その後高コストのフィニッシャーが数多く登場したことからいかにコスト無視の踏み倒しに問題があったのかが伺える。