GR召喚は環境を壊した。 後編

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そのデッキは突如環境に現れた。

 

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サンプルリスト【赤青ジョーカーズミッツァイル】

《“魔神轟怒”万軍投》の登場により環境に【赤青ジョーカーズミッツァイル】は現れた。基本的な動きは前回の【赤緑ミッツァイルジョーカーズ】のように《夢のジョー星》から《BAKUOOON・ミッツァイル》に繋げてアドバンテージを稼いでいく。《“魔神轟怒”万軍投》による3体のGR召喚からは《回収 TE-10》を除いてジョーカーズが召喚できるので《夢のジョー星》に繋げることが簡単になっている。また、《メラメラ・ジョーカーズ》と《ザババン・ジョーカーズ》は1マナで手札を捨てながら補充ができるので、《“魔神轟怒”万軍投》のコスト軽減も行うことができるためコンボの速度に直結している。

メラメラ・ジョーカーズ 火文明[ジョーカーズ] (1)
呪文:ジョーカーズ
ジョーカーズを1枚、自分の手札から捨ててもよい。そうしたら、カードを2枚引く。

ザババン・ジョーカーズ 水文明[ジョーカーズ] (1)
呪文:ジョーカーズ
カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚捨てる。捨てたカードがジョーカーズなら、カードを1枚引く。

最終的にGRゾーンが2周3周することもざらにあり、盤面には3体のミッツァイルと大量のGRクリーチャー、そして追加ターンを得た状態で殴ってくるというカウンターが不可能な状態になってしまい、一度回り始めると敗北必至となってしまう。

特筆すべきはこのデッキのキルターン。高確率で最速3ターンキル、安定して4ターンキルを行うことができる。

もはやここまでくると《BAKUOOON・ミッツァイル》に規制をかけなければミッツァイルマスターズは終わらないだろうと言われるほどには暴れ回っていた。

 

無限改造デッキセットDX!!

追い打ちをかけるように【赤青ミッツァイルジョーカーズ】を強化するカードが登場することになる。

 

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2マナ加速の革命児、《ジョラゴン・オーバーロード》と汎用性の高い《バリスイトーヨー/水筒の術》、そして最強のジョーカーズGRクリーチャー、《無限合体 ダンダルダBB》

無限合体 ダンダルダBB 水文明[ジョーカーズ] (4)
GRクリーチャー:ジョーカーズ/ワンダフォース 3000
このクリーチャーが攻撃する時、Jトルネードを最大2回する。そのようにして手札に戻したジョーカーズのコストの合計以下のコストを持つ呪文を1枚、自分の手札または墓地から選び、コストを支払わずに唱えてもよい。その呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに山札の一番下に置く。(Jトルネード:自分の他のジョーカーズを1体、手札に戻す)

この中でも《無限合体 ダンダルダBB》は《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》の呪文面を唱えることで詰めに使うことができ、さらに相手の逆転要素を否定するカードとして衝撃を与えた。

機術士ディール 水文明 (6)
クリーチャー:マジック・コマンド 6000
W・ブレイカ
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、数字を1つ選ぶ。その数字と同じコストを持つ相手のクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。
「本日のラッキーナンバー!」 水文明 (3)
呪文
数字を1つ選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、相手はその数字と同じコストを持つクリーチャーと呪文を召喚したり唱えたりできない。

この時期から【赤青ジョーカーズミッツァイル】には《「本日のラッキーナンバー!」》が2~3枚投入されるようになり、ミラーも先に動けばそのまま勝利するか《全能ゼンノー》が場にいる状態で《「本日のラッキーナンバー!」》でGR召喚を封じた状態でターンを返すという先手ゲーの様子を見せていた。

さらにこの【赤青ジョーカーズミッツァイル】の異常な点として直近2年以内に発売されたカードのみでも全カードプールと遜色ないデッキ構築が可能だった点が挙げられる。これがどういうことかというと、デュエルマスターズには【殿堂構築】と【2ブロック構築】という2つの構築ルールがあり、大まかにいうと前者は全カードプール、後者は再録など含め2年以内(右下のマークで判別ができる)のカードで構築するという環境である。その2つの環境どちらでも【赤青ジョーカーズミッツァイル】は環境トップの座に君臨していたのだ。

また、同時期に「オレガ・オーラ」を強化するデッキセットも発売されたが、《BAKUOOON・ミッツァイル》との相性があまりよくない点、【赤青ジョーカーズミッツァイル】に勝てるようなカードが無いという点から環境に入るようなカードは存在しなかった。   この時点では。

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活躍の機会はまだもうちょっと後。

殿堂発表

超天篇第4弾発売直前、殿堂発表(俗にいう禁止改訂)が行われた。

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殿堂入り(制限)

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プレミアム殿堂入り(禁止)

ついに《BAKUOOON・ミッツァイル》に規制がかかることになった。登場から約9か月での規制となり、公式もこのカードを危険視していたことがわかる。

同時に《「本日のラッキーナンバー!」》も規制されることでGR召喚のメタも弱体化したが、《BAKUOOON・ミッツァイル》の殿堂もあるためという判断だったのだろう。

そして《アクア・メルゲ》がプレミアム殿堂になったことで【メルゲドッカンデイヤー】は消滅。《音精 ラフルル》の規制も「単騎ラフルル」が消滅したことでイージーウィンは無くなった。

殿堂施行は2020年1月1日から。しかし、施行までの約2週間の間に新パックが発売してしまう。

DMRP-12 超天篇 拡張パック第4弾 超超超天! 覚醒ジョギラゴン vs. 零龍卍誕 

2019年12月20日発売、超天篇最終パック。そのカードパワーをあまりにも高く、まさに最後にふさわしいと言えた。

高すぎた。

もはや今までのデュエルマスターズとは何もかも違うほどにGRは格が違いすぎた。

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デュエルマスターズが別ゲーになった一因。もはやドルマゲドンXなど過去の遺物。

まず目玉のカード、《滅亡の起源 零無》はゲーム開始時にすでに場に置くことができ、条件を達成させることで追加の能力を得ることができる触ることができない置物だ。デメリットも存在するがはっきり言ってリターンに比べれば些細な問題となっている。

手札の儀 闇文明 (マナコストなし)
零龍星雲
自分のターンの終わりに、手札が1枚もないプレイヤーがいれば、この零龍星雲を自分の《滅亡の起源 零無》にリンクしてもよい。そうしたら、GR召喚する。

このカードにもGR召喚のテキストが書かれており、おまけ感覚で莫大なアドバンテージを稼ぐことも可能となっている。

さらにこのカードの登場によって構築された【零龍速攻】は最速キルターンが2ターンなため【赤青ジョーカーズミッツァイル】に速度勝ちできるという利点から対抗馬として一定の人気を集めた。

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一時4000円近くまで謎の高騰をした《怨念怪人ギャスカ》

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2020年を最悪の環境に染め上げた戦犯達だ。

クリスマIII 自然文明 (2)
GRクリーチャー:グランセクト/デリートロン 3000
マナドライブ3(自然):このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンのカードが3枚以上で自然文明があれば、このクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーの◆能力を使う。
◆自分の山札の上から1枚目を、タップしてマナゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に加えてもよい。

ヨミジ 丁-二式 闇文明 (4)
GRクリーチャー:マフィ・ギャング/デリートロン 2000
マナドライブ7(闇):このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンのカードが7枚以上で闇文明があれば、このクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーの◆能力を使う。
◆コスト8以下の進化ではないクリーチャーを1体またはコスト8以下のオーラを1枚、自分の墓地からバトルゾーンに出す。

サザン・エー 水文明 (2)
GRクリーチャー:トリックス/ワンダフォース 1000
マナドライブ4(水):このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンのカードが4枚以上で水文明があれば、このクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーの◆能力を使う。
◆カードを2枚引く。

また、今回のGRクリーチャー達にもマナドライブは続投している。そしてなぜかcipで自身を破壊することで能力を使用できるというデザインになっている。

これがどういうことか。GRクリーチャーは場を離れるとGRゾーンに戻るという特性がある。《BAKUOOON・ミッツァイル》はGRクリーチャーを破壊することでGRゾーンに戻して再びGR召喚をすることでアドバンテージを稼いでいたがその必要がなくなり、大量のGR召喚を可能にすれば何度でも能力を使いまわすことが可能となった。

《クリスマⅢ》はマナドライブの数が小さいにも関わらずマナブーストすることで上の数字のマナドライブの達成に貢献することができる。マナからの回収が任意なのも強く、終盤でめくれても手札補充になるなどいつめくれても強いGRクリーチャーであると言える。

《ヨミジ 丁ー二式》はGRクリーチャーの中でも明らかにオーバースペックで、蘇生対象の範囲が広すぎることから全プレイヤーが危険なカードであると認識していた。

《サザン・エー》は3枚目4枚目の《天啓 CX-20》のように使われ、GR召喚によるドローがさらに加速する結果となった。

【赤青ジョーカーズミッツァイル】にはこれらのGRクリーチャーは入らないため、登場当初はそこまで影響力を見せていなかったが、新殿堂により《BAKUOOON・ミッツァイル》が規制された際にはこれらの有り余るカードパワーを使うことで【ミッツァイルリペア】が生まれるだろうと誰もが予想していた。

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新たな能力、「ギガ・オレガ・オーラ」。GR召喚は何マナ相当の能力なんだ?

*/弐幻キューギョドリ/* 水文明 (6)
ギガ・オレガ・オーラ:トリックス/デリートロン +2000
S・トリガー(このオーラをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ使ってもよい)
これをクリーチャーに付けた時、カードを1枚引く。
ギガ・オレガ・オーラ:これを自分のGRクリーチャー1体に付けてからGR召喚するか、GR召喚を2回してそのうちの1体にこれを付ける。これを付けたクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、これも同じゾーンに行き、その後、そのGRクリーチャーは自分の超GRの一番下に戻る。

γγ モンキュウタ 自然文明 (4)
ギガ・オレガ・オーラ:グランセクト/デリートロン +0000
ギガ・オレガ・オーラ:これを自分のGRクリーチャー1体に付けてからGR召喚するか、GR召喚を2回してそのうちの1体にこれを付ける。これを付けたクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、これも同じゾーンに行き、その後、そのGRクリーチャーは自分の超GRの一番下に戻る。

「オレガ・オーラ」の中には上位能力「ギガ・オレガ・オーラ」が登場。単純に1枚で2回分のGR召喚を行えるカードで、前述《ヨミジ 丁ー二式》をめくることができれば「ヨミジにギガオレガオーラを貼る→ヨミジの能力で自身を破壊してついていたギガオレガオーラを蘇生」という動きを行うことで3面展開を可能としている。ここから《マリゴルドⅢ》をめくればさらにギガオレガオーラを場に出して...というように大量展開が可能となっている。このギミックは【ヨミジループ】として環境に現れた。

 

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ラストに相応しいカードパワー

“極限駆雷”ブランド 火文明 (3)
クリーチャー:ビートジョッキー/ワンダフォース 3000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、GR召喚する。
自分のGRクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このターン、次に使う自分の火のカードのコストを1少なくする。ただし、0以下にはならない。
バトルゾーンに自分のGRクリーチャーが3体以上あれば、このクリーチャーの攻撃先は変更できない。

煌銀河最終形態 ギラングレイル 光文明 (12)
呪文
シンパシー:クリーチャー(この呪文を唱える時支払うコストは、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただしコストは0以下にならない)
GR召喚を12回する。

バーンメア・ザ・シルバー 火文明 (6)
クリーチャー:ジョーカーズ/ワンダフォース 6000
W・ブレイカ
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、GR召喚を2回する。このターン、それらのGRクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。
オラオラ・スラッシュ 自然文明 (3)
呪文
S・トリガー
次の自分のターンのはじめまで、相手のクリーチャーが攻撃する時、可能ならクリーチャーを攻撃する。

 《 “極限駆雷”ブランド》はコスト3でありながら無条件でGR召喚できる火のクリーチャーとして【赤単ブランド】や【赤青覇道】の新戦力として大きく期待されるカードであった。(実際の環境では【赤単”B-我”】という新たなデッキで大活躍している。)

《煌銀河最終形態 ギラングレイル》は12マナと非常に重いコストであるが効果は豪快、打てば勝つと言っても過言ではない。しかし、GRクリーチャー無しで10体ほどのクリーチャーを展開するのは難しく、GRクリーチャーを使うと威力が下がってしまうというジレンマを抱えており、発売前の評価は低かった。

そして《バーンメア・ザ・シルバー/オラオラ・スラッシュ》は6マナというコストがネックだがジョーカーズという恵まれた種族と凶悪なcipで高い将来性を感じさせていた。事実、この後の環境に大きな爪痕を残すこととなる。

こうして勢揃いした超天篇のカード達。しかしながら殿堂施行までの間は結局【赤青ジョーカーズミッツァイル】の天下であった。月日は流れ《BAKUOOON・ミッツァイル》が殿堂入りし、ミッツァイルマスターズは終焉を迎えた。

 

 

 

新殿堂施行後に開催された大会の入賞デッキに誰もが頭を抱えた。

1位【4cドッカンデイヤーミッツァイル】

2位【4cドッカンデイヤーミッツァイル】

4位【カリヤドネループ】

4位【シータジョーカーズミッツァイル】

また別の大会では

1位【シータジョーカーズミッツァイル】

2位【赤青覇道】

4位【4cドッカンデイヤーミッツァイル】

4位【シータジョーカーズミッツァイル】

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サンプルリスト【4cドッカンデイヤーミッツァイル】

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ミッツァイルは死んでいなかった。

MEGATOON・ドッカンデイヤー 火文明 (5)
クリーチャー:ビートジョッキー/ワンダフォース 5000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札をすべて捨てる。
自分の手札を1枚捨てた時、GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)

【4cドッカンデイヤーミッツァイル】は今までのミッツァイルデッキとは違い、完全な盤面で殴るデッキではなくループコンボによって勝利するデッキになっている。ループの手順とそのループに至るための 詳しいルールは文字数の都合で省略させてもらうがこのデッキは安定して4~5ターンでループに入りフィニッシュすることができる。

このデッキの今までと違う点はGRゾーンのカード、《アカカゲ・レッドシャドウ》と《ダダダチッコ・ダッチー》を使うことでデュエルマスターズのコンボデッキの弱点である「盾落ち」と「ボトム落ち」をケアできているという点であろう。

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コンボの欠点を完全に補うGRクリーチャー達。


このデッキの最終到達点では「コスト8以下のクリーチャーのcipが無限に使えるようになる」ことになるので、フィニッシュ手段にも様々なカードが使われた。

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歴代のデイヤーフィニッシャー達。

《腐敗麗姫ベラ》は序盤の妨害カードとして使え、《蒼神龍ヴェール・バビロニア》は《MEGATOON・ドッカンデイヤー》との相性に注目された。《ひみつのフィナーレ!》は受けを強くすることができる勝ち手段として人気が高かった。

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サンプルリスト【シータジョーカーズミッツァイル】

一方、【シータジョーカーズミッツァイル】も【4cデイヤー】に対しても速度負けしないデッキとして環境入りした。

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ジョーカーズを最大限に生かした【シータミッツァイル】の系譜

グレープ・ダール 自然文明[ジョーカーズ] (5)
クリーチャー:ジョーカーズ/スペシャルズ 5000
マッハファイター
Jチェンジ6(このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーと自分のマナゾーンにあるコスト6以下のジョーカーズ1体を入れ替えてもよい)
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から2枚をマナゾーンに置いてもよい。そうしたら、カードを1枚、自分のマナゾーンから墓地に置く。

エモG 火文明[ジョーカーズ] (6)
クリーチャー:ジョーカーズ/ワンダフォース/スペシャルズ 8000
W・ブレイカ
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、または自分のターンのはじめに、GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)
自分のGRクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
自分のGRではないクリーチャーすべてに「ガードマン」を与える。

《バーンメア・ザ・シルバー》をより早くプレイするために《グレープ・ダール》のJチェンジを使うことでGRクリーチャーの大量展開を可能にしている。また、《エモG》もGR召喚を行いつつそれらにスピードアタッカーを与えることができるため、5枚目以降の《バーンメア・ザ・シルバー》として運用することができる。

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出てくるGRクリーチャーはジョーカーズならでは。

せんすいカンちゃん 水文明[ジョーカーズ] (4)
GRクリーチャー:ジョーカーズ/ワンダフォース 2000
このクリーチャーは攻撃されない。
このクリーチャーが攻撃する時、Jトルネードしてもよい。そうしたら、そのJトルネードされたクリーチャーの「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力を1つ使う。(Jトルネード:自分の他のジョーカーズを1体、手札に戻す)

《せんすいカンちゃん》は《バーンメア・ザ・シルバー》を戻すことでお手軽に2回GR召喚を再び行うことができる。試行回数が増えれば《ダダダチッコ・ダッチー》や《マリゴルドⅢ》からさらに展開を進めることができる。

もはやおなじみとなった《無限合体 ダンダルダBB》はこのデッキでも《「本日のラッキーナンバー!」》を使うがもう1枚重要な呪文を使うことになる。それが、《灰になるほどヒート》だ。

ムシ無視のんのん 火文明[ジョーカーズ] (6)
クリーチャー:ジョーカーズ 4000+
バトル中、このクリーチャーのパワーを+4000する。
このクリーチャーがバトルに勝った時、コスト5以下のジョーカーズ・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
灰になるほどヒート 火文明 (5)
呪文
S・トリガー
コスト6以下のジョーカーズ・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。そうしたら、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その2体をバトルさせる。

《バーンメア・ザ・シルバー》の能力でめくれた《無限合体 ダンダルダBB》はスピードアタッカーでそのまま攻撃ができ、そのJトルネード能力で《バーンメア・ザ・シルバー》を戻すことで6コストの呪文、《灰になるほどヒート》を使うことができる。そうすれば先ほど手札に戻した《バーンメア・ザ・シルバー》を再び場に出してcipを使うことができる。こうして横展開を行うことで殴りきるのがこのデッキのコンセプトだ。

【シータジョーカーズミッツァイル】は妨害カードを入れる自由枠が数枚あるため、【4cドッカンデイヤーミッツァイル】に対して渡り合うことができるデッキとして環境は2トップとなる。

 

 

その後、この2デッキが環境への適応・デッキの最適化を行った結果この2つのデッキどちらからも抜けていったカードがあった。

それこそが《BAKUOOON・ミッツァイル》であった。

もはや《BAKUOOON・ミッツァイル》は環境を定義するカードではなくなっており、【シータバーンメア】と【4cデイヤー】の環境速度では不要なカードとなってしまったのであった。

 

 

某影響で大会の開催数が減少しているため環境の解析はゆっくりとなる中で【シータバーンメア】と【4cデイヤー】が環境トップのまま超天篇環境は終わり、十王篇環境へと突入していくこととなる。十王篇では露骨なGRメタクリーチャーが登場したが、【シータバーンメア】も【4cデイヤー】もそれらを取り込みお互いがお互いのデッキの牽制を行っている状態となった。

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去年のギミックを強烈にメタっていく。

環境を壊したGRは止まらない。次の殿堂改訂の時期はまだ未定だがどこにメスが入るのか。デュエルマスターズが多様性のカードゲームになることを願って。